【akippa株式会社 金谷元気社長 INTERVIEW】きっかけは”2本の傘”?!夢中になれることに出会うために必要なこととは?
2024.09.24
空いている月極や個人の駐車場を15分から1日単位で利用することができるという駐車場シェアサービス「アキッパ(akippa)」を2014年に立ち上げられ、累計会員数は400万人を突破。高卒というご経歴で、関西を代表するベンチャー企業を立ち上げられた金谷社長から、人生を切り開いていくお話をしていただきます。
スピーカープロフィール
金谷 元気(かなや げんき)
1984年生まれ。
駐車場シェアリングサービス「アキッパ(akippa)」を運営するakippa株式会社の代表取締役社長CEO。
2014年に駐車場予約アプリ「アキッパ」をリリースし、会員数は累計400万人、予約できる駐車場数は常時4万5000件を突破している。
著書には2024年7月発売の『番狂わせの起業法』(かんき出版)がある。
インタビュアー:野口満理奈(のぐちまりな)
同志社大学政策学部4年生。認定NPO法人Dialogue for Peopleインターン。
「人にも地球にもやさしい暮らし」をテーマに、環境問題や社会課題に対しての身近なアクションを個人のSNSで発信。
サッカーの経験と起業家精神
野口
早速ですが、金谷さんの高校時代について教えていただけますでしょうか?
金谷さん
学生時代、私はサッカーに没頭していました。
中学時代はU15のクラブチームでサッカーをしていました。私の所属していたチームは強かったので、多くのメンバーが地元の強豪校に進学しましたが、そのチームでは強いメンバーも多く、高校2,3年生になるまで試合に出られる可能性が低かったんです。それに僕はあまり魅力を感じず、結局違う高校を目指すことにしました。
中学時代はU15のクラブチームでサッカーをしていました。私の所属していたチームは強かったので、多くのメンバーが地元の強豪校に進学しましたが、そのチームでは強いメンバーも多く、高校2,3年生になるまで試合に出られる可能性が低かったんです。それに僕はあまり魅力を感じず、結局違う高校を目指すことにしました。
野口
金谷さんはどんな高校を目指されたのですか?
金谷さん
2つ上に兄がいるのですが、僕が中学2年生の頃兄の試合を見に行った時、偶然ある高校のサッカーチームを見かけたんです。その時、チームのメンバーは2学年で11人しかいなかったんです。
野口
え!サッカーは11人でプレーしますよね?ということは、全員が試合に出ていたということですか?
金谷さん
そうなんです。私が試合を観に行ったときそのチームが、メンバーの大勢いる当時の優勝校と互角の戦いをしていたんです。「こんなすごいチームがあるんだ!」ととにかく興奮しました。その試合を見たときに、強豪校を倒す試合をしてみたい!自分もここでサッカーをしたい!と思ったのです。優勝校と互角の戦いを繰り広げる姿を見て、「『ジャイアントキリング』できるかもしれない」と胸が躍り、そのチームのある高校への進学を決めました。
野口
実際にその学校のチームに入られてみてどうでしたか?
金谷さん
高校1年生の時がおそらくチーム成績のピークでしたね。
私がサッカー部に入った当時、1年生を含め全員で17,18人くらいしかメンバーがいなかったので、最初から試合に出ていました。大阪で行われるトーナメント戦には約220校が参加するのですが、私がチームに入って初めて経験した夏のトーナメント戦の一回戦が、同級生や先輩が沢山いる地元の強豪校との試合だったんです。
私がサッカー部に入った当時、1年生を含め全員で17,18人くらいしかメンバーがいなかったので、最初から試合に出ていました。大阪で行われるトーナメント戦には約220校が参加するのですが、私がチームに入って初めて経験した夏のトーナメント戦の一回戦が、同級生や先輩が沢山いる地元の強豪校との試合だったんです。
野口
すごい偶然ですね…!その試合の結果はどうだったのですか?
金谷さん
試合は1対1でPK戦に突入し、なんと相手の強豪校に勝つことができたのです。入部して早々憧れの先輩たちに勝つことができて、今でもそのときのことがすごく印象に残っています。
野口
まさに「ジャイアントキリング」ですね!
1年生の頃が高校時代のチーム成績のピークだとおっしゃいましたが、逆に高校時代に挫折しそうになったことや他に印象に残っている経験はありますか?
1年生の頃が高校時代のチーム成績のピークだとおっしゃいましたが、逆に高校時代に挫折しそうになったことや他に印象に残っている経験はありますか?
金谷さん
サッカー部のチームメイトとの熱量の違いに、葛藤していた時期がありました。
部活の中で培った「巻き込み力」
金谷さん
私は「全国大会に行きたい」という気持ちを持って、とにかく熱意を持って部活動を行っていましたが、実は周りはそうではありませんでした。同級生たちは「中学のときもサッカーをやっていたし、続けようかな」くらいの気持ちで部活に入っている人が多く、自分との間に温度差を感じていました。 私自身はキャプテンになったり、大阪府選抜の候補に選ばれたりしたこともあり、大阪選抜の練習ではガンバやセレッソのユースの選手と共に練習していたので、自分の高校のメンバーとはマインドにも差ができてしまって。当時は本当に悩みましたね。
野口
その状況にどうやって向き合っていたのですか?
金谷さん
高校生の頃って、周りに合わせて動く人が多いじゃないですか。そこで私は、少しずつ仲間を巻き込んでいくことにしたんです。
毎朝7時に学校に行って、1時間半の朝練をしていたんですけど、そこに1人ずつ声をかけて誘っていきました。最初は少人数でしたが、だんだん朝練が盛り上がってきて、「朝練組」のような感じで仲間が増えていったのです。
毎朝7時に学校に行って、1時間半の朝練をしていたんですけど、そこに1人ずつ声をかけて誘っていきました。最初は少人数でしたが、だんだん朝練が盛り上がってきて、「朝練組」のような感じで仲間が増えていったのです。
野口
具体的にどうやって誘われていったのでしょう?
金谷さん
相手の様子を見て、「この子は誘えば来そうだな」「この人は誘っても来ないだろうな」と見極めていました。例えば、「左足がもっと使えるようになったら、プレイがもっと楽になるよ」と1人ずつ声をかけて、練習に誘っていきました。
声をかけていると、次第に3人ぐらいは集まるようになってきて。そうしているうちに徐々に他のメンバーも気軽に参加しやすい雰囲気になっていきました。
声をかけていると、次第に3人ぐらいは集まるようになってきて。そうしているうちに徐々に他のメンバーも気軽に参加しやすい雰囲気になっていきました。
野口
自分の想いを押し付けるのではなく、その人のことを考えた言葉をかけるというのが、とても重要なのではないかと感じました。3人ぐらい集まるようになってきて組織の雰囲気が変わってきたということですが、「3人」というのが一つのポイントなのでしょうか?
金谷さん
そうなのです。1人だと、ただひとりで盛り上がっているだけのように見えますが、2人目が入るとリーダーシップやフォロワーシップが生まれます。3人集まると、その活動に参加するハードルがグッと下がっていくのですよ。
野口
なるほど!たしかに1人よりも2人、そして3人集まっている環境だと活動に参加するハードルが一気に下がります!最終的にチーム全体の雰囲気はどのように変化していきましたか?
金谷さん
朝練や居残り練習をする人が増えて、やる気のない人が少数派になっていきました。チーム内の雰囲気が変わり、みんながやる気のある方向に引き寄せられるようになったのです。結局、やる気のない人たちもその雰囲気に押されて、みんなで頑張ろうという空気感が生まれていきました。
野口
「周りの人を巻き込んでいくこと」は簡単にできることではないと思うのですが、人を巻き込んでいく上で金谷さんが大切だと思われていることは何でしょうか?
金谷さん
やはり熱意だと思います。熱意があれば、周りも少しずつその熱意に引き寄せられていくのですよ。
野口
なるほど!たしかに私も人の想いに共感して巻き込まれていった経験があります!人を巻き込むためには、はじめは孤独を感じる瞬間もあるのかなと思うのですが、金谷さん自身はキャプテンとしてチームの士気をあげようと試みていたときに孤独を感じられることはありませんでしたか?
金谷さん
ええ、かなり孤独でしたよ。でも、その孤独に屈したらダメだと自分に言い聞かせていました。明確な目標があって、そのためにできることは全部やろうと決めていたので。今の会社でいうと、ミッションやビジョンがあって、それに向かってやるべきことをやるという感じです。逆算してやるべきことを考えて、そのために全力を尽くしていました。
高校生に伝えたいこと その1
人を巻き込んでいく上で大切なことは、相手に寄り添う視点と自分自身の熱意
高校卒業から起業までの道のり
野口
高校時代はサッカーに打ち込まれていたということですが、そこから起業に至るまでのお話を聞かせていただけますか?
金谷さん
高校3年生のとき、「サッカーで生きていきたい」ということを強く思うようになり始めました。当時の私の目標は「世界で活躍するサッカー選手になること」。夏休みにはプロ契約を目指して九州のJ2クラブ(現在はJ1)「サガン鳥栖」の練習生として1週間参加したのですが、契約には至りませんでした。それでも高卒でプロになりたいという思いを強く持っていましたね。
野口
高校卒業後にすぐプロになることにこだわられていたのはどうしてなのでしょう?
金谷さん
今でこそ大学卒業後に海外で活躍する選手もいますが、当時はそういうイメージがなくて。スポーツ推薦で大学に進学するという道もありましたが当時の私は大学に行ってからプロになるのは難しいと思っていました。ですから大学には行かないことを決めて、そのまま関西サッカーリーグに入りました。関西サッカーリーグはJリーグ、JFLに次いだサッカーリーグで元プロ選手もたくさん所属しています。そのなかのクラブでプレーを始めました。ただ思い通りにいかないことが多かったですね。
野口
どのような壁にぶつかったのですか?
金谷さん
関西サッカーリーグくらいなら余裕で活躍できるだろうと入るまでは思っていたのですが、そんなに甘い世界ではありませんでした。
元プロの選手たちとのフィジカルの差にとにかく驚かされました。それに、生活をしていくためにサッカーと並行して働く必要があったのですが、実は私、自分でもびっくりするくらいアルバイトができなかったのです…。
元プロの選手たちとのフィジカルの差にとにかく驚かされました。それに、生活をしていくためにサッカーと並行して働く必要があったのですが、実は私、自分でもびっくりするくらいアルバイトができなかったのです…。
野口
そうなのですか!アルバイトのお話も少しお伺いできますか?
金谷さん
いくつものアルバイトを経験しましたが、どれも長くは続きませんでした。例えば、サーティワンアイスクリームやマクドナルド、ケンタッキーやびっくりドンキー。他にもまだまだありますよ。スーパーの鮮魚コーナーで働いたり、工場でピックアップの仕事をしたり…。
野口
どれくらいの期間でそんなに沢山のアルバイトを経験されたのですか?
金谷さん
おそらく2年くらいです。コミュニケーションは得意だったので、面接はすんなり通過できるのですが、実際に働き始めるとあまりの仕事のできなさに、2、3ヶ月でシフトを減らされてしまうことが多かったです。
野口
その頃の金谷さんの心境はどのようなものでしたか?
金谷さん
「もしサッカー選手になれなかったら、どうしよう」という不安が大きかったです。親に頼り続けるわけにもいかず、どう生きていけばいいんだろうって。
野口
なるほど。そこから何か進展する転機のような出来事があったのでしょうか?
金谷さん
自分の得意なことに気づいたことが、大きな転機になりました。
「電車賃が足りない…」が転機に
金谷さん
ある日、その当時付き合っていた彼女と遊んでいた日に、ゲームセンターに行きました。当時所持金が全然なかったのですが、ゲームに夢中になってしまい、文字通り本当にお金がなくなってしまったのです。手元に残っていたのはたった200円。家まで帰る電車賃も足りないし、その時彼女も財布を持っていなくて、このままでは帰れないという状況に陥ったのです。
野口
えええ!そのときどうされたのですか?
金谷さん
その日は雨でした。そしてゲームセンターの建物の地下に100円均一のお店があって、そこに1本100円の傘が売っていたんですよ。これはチャンスだと思って、私は残りの200円で2本の傘を買いました。そして、その場で持ち歩いていたサッカーの作戦ボードに「1本300円」と書いて道で掲げてみたら、すぐに2本とも売れたんですよ。
そこで「これを仕事にしたらいいんじゃないか」と閃いたんです。電車賃を確保するために行った傘を売るという行為が、実は営業と同じようなことを行っていたということに気づいて。その時初めて「ビジネスって面白いな」って思いましたね。
そこで「これを仕事にしたらいいんじゃないか」と閃いたんです。電車賃を確保するために行った傘を売るという行為が、実は営業と同じようなことを行っていたということに気づいて。その時初めて「ビジネスって面白いな」って思いましたね。
野口
すごいエピソードですね!その当時、営業やビジネスのどういったところに面白さを感じられたのですか?
金谷さん
「ゼロから何かを生み出す」というそのプロセス自体がとても楽しかったです。そして、営業力があれば、お金がなくてもビジネスを始められるということにも同時に気がつきました。サッカーと同じように、どんどん興味が湧いていきましたね。
野口
残っていた200円を傘に使おうと思われたのはどうしてなのでしょう?
金谷さん
「これは売れるんじゃないか」と直感したからです。雨が降る中、100円均一ショップにあった「100円」という値札のついた傘を見た瞬間に、「雨の日だから100円の傘でも300円ぐらいで売れるだろう」と確信したんです。
野口
多くの人はそういうひらめきに出会ったとしても実際に行動する前に「本当に買ってくれる人がいるかな?」などと躊躇してしまうと思うのですが、金谷さんはそうした点で不安を感じられることはなかったのでしょうか?
金谷さん
実は、昔からあまりそういった不安は感じないんですよ。高校時代から思いついたら即行動していて、例えばサッカーの試合をしたい相手校に学校の電話を使って「試合したいです」と直接交渉をしていましたね。
目標や目指すゴールを意識するようになってから、そうした不安をあまり感じないようになりました。今の会社では、人がたくさんいるので思いついたことをすぐ行動に移すというのはなかなか難しくなっていますが、個人の行動であればリスクは小さいですし、傘を買ったときに関しては、失敗したとしてもそのまま傘をさして帰ればいいだけですからね。
目標や目指すゴールを意識するようになってから、そうした不安をあまり感じないようになりました。今の会社では、人がたくさんいるので思いついたことをすぐ行動に移すというのはなかなか難しくなっていますが、個人の行動であればリスクは小さいですし、傘を買ったときに関しては、失敗したとしてもそのまま傘をさして帰ればいいだけですからね。
野口
「やりたい」と思っても、実行に移す前に壁を感じることがあるという人に向けて、何かアドバイスはありますか?
金谷さん
やりたいことに対して障壁の一つになるのは、周りからどう思われるかという不安ですよね。でも、他人は自分の人生に責任を持ってくれるわけではないので、実はそんなに気にしなくていいんです。だから、他人の目は気にせず、自分のことは自分で決めた方がいいと思います。ただ、それには勇気が必要です。
勇気を出して行動するためには、チャレンジしている人の姿を見るのがいいと思います。例えば今だとSNSを通して挑戦している人たちのコンテンツに触れることができますよね。チャレンジしている人たちの姿を見ることで、「こうやってチャレンジしている人もいるんだからやってみよう」と少しずつ思えるようになるのではないでしょうか。
勇気を出して行動するためには、チャレンジしている人の姿を見るのがいいと思います。例えば今だとSNSを通して挑戦している人たちのコンテンツに触れることができますよね。チャレンジしている人たちの姿を見ることで、「こうやってチャレンジしている人もいるんだからやってみよう」と少しずつ思えるようになるのではないでしょうか。
野口
自分自身でモチベーションを高められる方法を見つけるのも、挑戦する勇気を持つために一つ重要になるのかもしれませんね。
高校生に伝えたいこと その2
目標やゴールを叶えるためには、自分で決断する勇気を持つ
自分の得意に出会うために
野口
営業やビジネスに携わられるようになってから、心境にはどのような変化がありましたか?
金谷さん
「自分にも向いている仕事があったんだ」と思いましたね。これまで仕事ができないと言われ続けてきた私でしたが、営業の仕事ではみるみるうちに成果が出て。スポーツと同じように、営業で結果が出ることが面白くて、その当時は仕事をする時間が楽しみで仕方がなかったです。
野口
様々なアルバイトをご経験されて、営業の仕事に出会ったときに楽しさを感じられたということですが、自分の得意なことや好きなことになかなか出会えず、自信をなくしてしまいそうになる人もいると思います。そういった学生に向けて何かメッセージをいただけますでしょうか?
金谷さん
大切なことは、動き続けることです。向いていないと思うことを辞めることは、決して悪いことではないと思います。心がしんどくなったり、何か違うなと感じる時は環境を変えてみるのもいいのではないでしょうか。逃げることもひとつの力です。
野口
「逃げることは悪くない」という言葉に、救われる人もきっと多くいらっしゃると思います。
金谷さん
ただ、「逃げる」「変える」ということにも勇気が必要だと思います。
野口
続けるか、新しい道を選ぶかという選択肢があるとき、金谷さんはどういった判断基準で決断をされていますか?
金谷さん
自分の心がワクワクするかどうかです。
野口
「ワクワク」なのですね!お話を伺う中で、強豪チームの中で活動するのではなく、メンバーの少ないチームでサッカーに没頭されていた高校時代のご経験と、自分で0から新しい価値を生み出す起業のご経験には共通しているところがあるのかなと感じていました。金谷さんご自身は、そうして自ら主体になって底上げして頑張っていくような環境にワクワクした気持ちを感じられるのでしょうか?
金谷さん
そうだと思います。高校時代も今も、とてもワクワクしています。
そして高校でサッカーをしていた時と起業してアキッパのサービスを運営している今は似ている部分があると思います。私たちの会社は2014年に駐車場シェアの事業を立ち上げたのですが、2016年から2018年の間にリクルートや楽天、ソフトバンク、ドコモといった大手企業が次々にこの事業に参入してきました。そのような状況にも本当にワクワクしました。ワクワクしかしていなかったですね。高校卒業後、私は「大学に行かない」と周りの人たちとは違う道を進みました。周りの人と違う選択をしたことに寂しい気持ちになることもありましたが、自分が心からワクワクできる仕事を見つけたことでその寂しさも消えました。仕事では辛いことや大変なことももちろんありますが、それでも今もずっと青春を謳歌しているような気持ちなんです。
そして高校でサッカーをしていた時と起業してアキッパのサービスを運営している今は似ている部分があると思います。私たちの会社は2014年に駐車場シェアの事業を立ち上げたのですが、2016年から2018年の間にリクルートや楽天、ソフトバンク、ドコモといった大手企業が次々にこの事業に参入してきました。そのような状況にも本当にワクワクしました。ワクワクしかしていなかったですね。高校卒業後、私は「大学に行かない」と周りの人たちとは違う道を進みました。周りの人と違う選択をしたことに寂しい気持ちになることもありましたが、自分が心からワクワクできる仕事を見つけたことでその寂しさも消えました。仕事では辛いことや大変なことももちろんありますが、それでも今もずっと青春を謳歌しているような気持ちなんです。
野口
いろんな経験を重ねる中で、自分のモチベーションになる原動力がどのようなものなのかを知るということも大切なのかもしれませんね。
高校生に伝えたいこと その3
自分の得意に出会うためには、動き続けること。そして動きつづける自分の原動力を見つけること
これからのお話
野口
今金谷さんが目標にされていることをお伺いできますでしょうか?
金谷さん
今の目標は、世界ナンバーワンの会社にすることです。ただの野心ではありません。
私たちの会社の使命は、多くの人に必要とされるサービスを作り出し、世の中の困りごとを解決するということです。現在展開している駐車場シェアサービスも、世の中にある困りごとを解決するために生まれたサービスです。世界一になることで、困りごと解決企業として世の中をさらにより良くしたい。そのために、世界ナンバーワンを目指し、様々なビジョンや戦略を立てています。
私たちの会社の使命は、多くの人に必要とされるサービスを作り出し、世の中の困りごとを解決するということです。現在展開している駐車場シェアサービスも、世の中にある困りごとを解決するために生まれたサービスです。世界一になることで、困りごと解決企業として世の中をさらにより良くしたい。そのために、世界ナンバーワンを目指し、様々なビジョンや戦略を立てています。
野口
とても素敵です。現在の金谷さんが掲げられている目標には「世界」という言葉が入っていたり、サッカーをプレーしていた時もプロを目指されていたりしますが、学生のなかにも夢の規模が大きければ大きいほど、その実現までの道が見えず不安になったり、夢が心に浮かんでいたとしても、掲げることを躊躇してしまったりする人は少なからずいると思います。金谷さんが自分の夢や目標に向き合われるときに大切にされている考え方などはありますか?
金谷さん
私は逆算思考を大切にしています。現状から世界ナンバーワンという目標に向かうことを考えると、途方もない道のりのように感じるかもしれませんが、達成した姿から逆算して何をすべきか考え戦略を立てることで、実現への道筋が見えてきます。ビジネスでは逆算で戦略を立てることで、どんな人材が必要で、どんな行動をする必要があるのかということや、少なくともここまでにはこれをやらなければならないということがわかるようになるのです。
夢への到達に必要なことが見えると、現状とのギャップがわかるようになり、何をするべきかが明確になっていきます。
夢への到達に必要なことが見えると、現状とのギャップがわかるようになり、何をするべきかが明確になっていきます。
野口
戦略を立てられる中で、本当に実現可能かどうか不安になられることはありませんか?
金谷さん
ありませんね。長期、中期、短期と期間ごとの戦略を立てているのですが、短期の戦略を努力すれば到達できるという範囲で設定するようにしています。
野口
自分が頑張ればできそうという目標を立てておくということですね!
金谷さん
その通りです。チームの目標を考える時には自分だけでなく、周りの人たちがどれくらいなら達成できそうかということを考えます。その上で、チームのリーダーとして目指すべき高い目標を設定することで、チーム全体の意識も高まります。目標設定は実現可能性を考えつつも、少し夢を加えることが大切ですよ。今の会社も、目標の実現に向けて、着実に歩みを進めています。
高校生に伝えたいこと その4
目標を叶えるためには、逆算思考と実現できる戦略を立てること
野口
akippa株式会社様は「“なくてはならぬ”サービスをつくり、世の中の困りごとを解決する」というミッションを掲げられていますが、会社としてではなく、金谷さんご自身のミッションについてもお伺いできますか?
金谷さん
私個人の人生のミッションは「与えるために稼ぐ」ということです。
私が19、20歳だった頃、家計が苦しくて170円の9本入りのパンを買って、3食を賄うという暮らしをしていた時がありました。サッカーの遠征がある時も自分だけそういう食事をしていて。自分はエリートでもなかったし、家にお金があった訳ではないからこそそういった苦しみはすごくわかります。だからこそ貧困の問題は解決したいなと強く感じています。
巨額の寄付を行っているビル・ゲイツの考えに近いのですが、将来的には会社の資産を活かして、貧困層を直接支援することだけにとどまらず、貧困をなくすような仕組みを作っていきたいと思っています。その目標のためにも今後も仕事を頑張っていきたいですね。
私が19、20歳だった頃、家計が苦しくて170円の9本入りのパンを買って、3食を賄うという暮らしをしていた時がありました。サッカーの遠征がある時も自分だけそういう食事をしていて。自分はエリートでもなかったし、家にお金があった訳ではないからこそそういった苦しみはすごくわかります。だからこそ貧困の問題は解決したいなと強く感じています。
巨額の寄付を行っているビル・ゲイツの考えに近いのですが、将来的には会社の資産を活かして、貧困層を直接支援することだけにとどまらず、貧困をなくすような仕組みを作っていきたいと思っています。その目標のためにも今後も仕事を頑張っていきたいですね。
野口
私は大学で国際開発を専攻しており、貧困問題にも関心を寄せているので、今のお話にすごく心惹かれました…!本日は貴重なお話を本当にありがとうございました。
この記事をシェア